2024年3月に訪問した、料理宿「伊豆のうみ」を紹介します。
アクセス
- 伊豆急行高原駅からタクシーで5分
今回は新幹線を利用して熱海駅から向かいました。

熱海駅で在来線のホームに移動します。

伊東線方面ですね。
1番線からローカルに乗って伊豆高原駅に向かいました。

特急踊り子を利用の場合は1番線から発車しないこともあるようなのでご注意ください。
伊豆急線にまったり揺られて40分ほどで伊豆高原駅に到着します。

車両のローカル感が旅情を誘いますね。

改札を出ると「やまも口」と「桜並木口」の二つの出口があります。
下の写真の正面が桜並木口、ここを左折しやまもプラザ方面(駅付属の商業施設)に降りるとやまも口にでることができます。

伊豆のうみの公式ホームページではタクシー利用を推奨しています。
タクシー乗り場はどちらの出口にもありますが、桜並木口の方がタクシー乗り場までフラットに移動できるため、今回はこちらを利用しました。
やまも口からタクシーに乗る場合は、階段やエスカレーターを経由する必要があります。伊豆のうみへの距離はどちらの乗り場からタクシーに乗ってもさほど変わらないので、桜並木口を利用するのがおすすめです。
桜並木口を出ると屋根のついた通路があるのでこれに沿って進んでいきます。

この日は雨だったので、屋根のおかげでぬれずにタクシーに乗車することができました。

5分ほどタクシーに揺られて、伊豆のうみに到着しました。
料金は1,300円くらいです。
タクシー料金の支払いは現金のみ可でした(往復ともに)。クレジットカードやQRコード決済は利用できませんのでご注意ください。伊豆高原駅にもATMは見当たらなかったので、出発前に現金を準備しておくのが無難かと思います。
私はタクシーで5分と聞くと「歩けるんじゃね?」と思ってしまうタイプです笑
ですが、実際に乗車してみて、伊豆高原駅からまあまあ距離がありました。
着替え等の旅行グッズを持参して伊豆高原駅からの徒歩チャレンジはかなり重労働になると思われるので、宿の案内通りタクシー利用をおすすめします。
訪問当日は小雨だったので、なおさらタクシー利用でよかったと思いました。
外観
以前から気になっていた料理宿にようやく到着しました。

楽しみですね。
宿の前にタクシーが到着すると、すぐに仲居さんにお迎えに来ていただけました。

こうゆうお宿になれていないので、あんまり丁寧にされると恐縮してしまいますね笑
仲居さんに荷物を持っていただいたまま宿に入ります。
玄関でも、別の仲居さんと女将さんでしょうか?ご丁寧にお出迎えいただきました。
フロントでのチェックイン等はなく、ダイレクトでお部屋に案内されました。
途中、ラウンジやDVD、貸し切り風呂の案内がありましたが、それは後ほどご紹介します。

今回の客室は「もみじ」です。
階段を2階に上がり、廊下を進むとありました。
見たところエレベーター等は無さそうでした。ご注意ください。

お部屋に入ると仲居さんが室内の案内とお茶を提供してくれます。
その後で女将さんがいらっしゃり、夕食時間、貸し切り風呂の時間、翌日の朝食時間等を確認されます。
夕食時間は17時半と18時半の2つから選択できました。
貸し切り風呂は夕食前はすでに一杯で夕食後ならすべての時間が空いているとのことだったので、20時半に予約しました。
このタイミングで、4種類の中から1つ好きなコーヒーを選んでいただくことができます。

ドリップタイプの粉コーヒーで、余ったものは持ち帰ってもよいそうです。
濃厚な風味がアクセントとのことだったので、マンデリンをいただきました。
お茶と一緒に提供された抹茶のわらび餅も柔らかくて香りもよく、とてもおいしかったです。

もみじ客室内を紹介します。
もみじ客室

客室内は、10畳の和室とそれより少し広い寝室の2部屋から構成されています。

客室内に入るとこのような眺めになります。



部屋の奥から入口側を見た写真です。

部屋着は作務衣となっています。
上着の方は一番上にボタンがついているので、はだけなくて使い勝手がよいです。

巾着の中にはアメニティ類が入っています。

和室の正面に露天風呂があります。


ちょうど一人が足を伸ばしてすっぽり入れる広さです。

お風呂はデフォルトで源泉掛け流しの状態に設定されているため、かなり熱いです。
左の木の箱を開けると水道の蛇口があります。
熱い場合はそこの水の蛇口をひねるように案内されます。

露天風呂からの眺めです。

露天風呂へ続くドアのそばにはタオルセットが設置されています。


露天風呂側から寝室方面を見た写真です。

こちらに洗面台が設置されています。

後述しますが貸し切り風呂にドライヤーがありませんので、こちらの部屋でドライヤーを使用するか、貸し切り風呂まで持参するかになると思います。

スキンケア関係のセットも洗面台に置いてあります(フェイスソープは露天風呂の洗い場にあります)。

つづいて寝室をご紹介します。

正面は森になっているため、外からの視線を感じずに過ごせるとのことです(仲居さん談)。

通常は壁がある窓の下の部分もすべて窓になっているので、開放感がすごいですね。
窓からの眺めです。


ベッドの正面にはハンガーラックとオーディオプレイヤーがあります。

後述するラウンジエリアから好きなCDを持ち帰り、部屋で聞くことができます。
チェックインすると、すでに癒やしの音楽的なものが流れています。

ベッドはかなり広いです。
キングサイズぐらいでしょうか。

一段高くなっていますので、寝起きにトイレ等でベッドを降りる際はご注意ください。

コンセントはベッドからやや遠い位置にあります(下の写真の椅子の隣)。就寝時にスマホ等を充電しながら使用したい場合は、かなり長めのケーブルが必要かもしれません。

プラズマクラスターの空気清浄機付き加湿器完備です。

バーコーナーです。



冷蔵庫の中身はフリードリンクです。

こちらの寝室と10畳の和室はトイレを挟んでつながっています。


ここで一周して10畳の和室に戻ってきました。
では、宿の中を少し探検します。
ラウンジ
客室を出て、少し宿内を探検します。

こちらはラウンジです。

パンフレットや本・雑誌がおいてあります。
部屋に持ち帰ってもよいそうです。


こちらはラウンジからさらに先の階段を降り、のれんをくぐったところにある本とDVDのコーナーです。


こちらのものも客室で利用することが可能です。
夕食

夕食を紹介します。
料理宿とのことで、夕食をとってもたのしみにしてきました!
先ほど女将さんにお願いしたとおり、17時半からスタートです。
本来は、個室食事処の予定でしたが、先ほどのチェックイン時に女将さんから「部屋食」に変えてほしいとの依頼がありました。
私としては、そちらの方がゆったりできるので、このありがたい申し出を承諾させていただきました(^o^)
夕食の支度が始まる前(17時25分頃)に、内線で電話がかかってきます。
こちらがこの日のお品書きです。

食前酒と先付け二種です。

今回こちらで「うるい」という山菜を初めていただきました。
ふきよりも筋が少なく、適度な歯ごたえが食欲をそそります。
この日のうるいは福島産のハウス栽培で育てられたものとのことでした。
赤貝とうるいの異なる食感がとても楽しく、さっぱりとした味付けでとてもおいしくいただくことができました。
茶碗蒸しです。

有田焼の器でしょうか。
干子とはなまこの卵巣を乾燥させたもので、独特の塩味のある食材です。

中にはなまこや湯葉巻き等が入っていました。
茶碗蒸しのなかに湯葉が入ると、食感に変化が出てとても楽しいです。
なまこはぷりぷりとした歯ごたえが絶妙でした。
こちらがお造りです。
この日のネタはぶり、まぐろ、あこうだい、ひらめでした。

濃口醤油と薄口醤油の2種類を提供いただきましたが、やはり薄口醤油の方が魚のうま味を強く感じるように思います。
ぶりやまぐろは安定のおいしさです。
あこうだいは噛めば噛むほど甘みとうま味を感じるおいしいお魚でした。
焼き物です。

それぞれおいしかったですが、ぶり照り焼きと干し柿の鳴門巻きが特に印象に残っています。
ぶりの照り焼きは家庭料理ではありますが、私が作ってもこうはならないだろうというくらいの柔らかさとタレのうまさが印象的です。
干し柿のなると巻きはまずその料理自体にビックリでした。
干し柿という甘みのある果物のなかに、山芋を巻き上げて一品とするあたり、さすが料理宿といったところかと思います。
食べてみると、干し柿のあまみと山芋のうま味が一体となってとてもおいしい一品でした。
煮物です。

鰊の山椒煮です。

食べてまずビックリしたのが鰊の脂の量。
うま味と同時にたっぷりの脂を感じられ、とろけるような食感の一品となっています。
山椒煮という料理も初めて食べたように思いますが、山椒が強すぎず弱すぎずよい感じで効いていて、また食べたいと思える料理でした。
お鍋は金目鯛のしゃぶしゃぶです。

上記のようにだしを沸騰させて、野菜からお鍋に投入し、いただきます。

こんな感じです。

まずは野菜からです。

シャキシャキとしていて歯ごたえ満点です。
野菜の新鮮さを感じます。
つづいて、金目鯛を特製のポン酢でいただきます。

うま味抜群でおいしいですね!
私の感覚だと、3秒くらいしゃぶしゃぶするのがちょうどいいように思います。
外が白くなり、中が半生でいただけるので、味の違いを感じながら金目鯛を味わうことができるかと思います。
〆はうどんかご飯か選べます。
ご飯の場合は、味噌汁と一緒に提供されます。
うどんの場合は、下の写真のようにうどんのみが提供され、しゃぶしゃぶのだしと塩こしょうを加えていただきます。




うどんを塩こしょうでいただいたのは初めての経験でした。
ですが、金目鯛のだしの味を感じつつ、ほのかな塩味を加えることで、れっきとした料理として成立していると思います。
一風変わった食べ方を体験できるのも料理のおいしい旅館に泊まる醍醐味ですね。
最後が水菓子です。

特に印象深かったのはみかんの麗紅(れいこう)でしょうか。

みずみずしさと濃厚さを兼ね備えたとてもおいしいみかんです。
せとかの姉妹品種のようです。
どうりでおいしいわけですね(^o^)
貸し切り風呂
チェックイン時に予約した貸し切り風呂を紹介します。

貸し切り風呂を予約した20時半少し前になると、フロントの方が貸し切り風呂の準備ができた旨を内線で伝えてくれます。
客室から階段を降り、風呂に向かうと、風呂の前でフロントの方が待っていました。
私が入室すると、札を「貸し切り中」に変えてくださいました。


貸し切り風呂にはバスタオルやボディタオル等が準備されているので手ぶらで入浴することができます。
ドライヤーは貸し切り風呂にはありません。部屋で使用するのがよいかと思います。
洗い場は2つあり、大きな内風呂が1つあります。


ここを出ると、横に長い露天風呂が現れます。

入浴時は夜間だったので眺望が無かったのが残念ですが、一人には広すぎるくらいの贅沢なお風呂をいただくことができました。

お湯は、少しつるっとした感じと若干はだにまとわりつく感覚があります。

今度は明るい時間に訪問してみたいです。
朝食
朝になりました。

朝食の時間になると、内線で準備ができた旨を教えてくれます。
朝食は個室の食事処だったので、電話がなったらすぐに向かいました。

こんなにおしゃれな部屋にたった一人は、なんか贅沢ですね笑


朝食の全景です。


昨日の金目鯛のしゃぶしゃぶで出てきた頭が、朝食の煮付けになっています。

中央上のアオリイカの刺身はねっとりと歯ごたえがありおいしくいただきました。

あじの干物は焼きたてでしたよ(^o^)

印象的だったのはこの湯豆腐専用の桶です。
実際に炭を入れ、豆腐とだしを温めています。
昆布の切り方も桜の葉と花になっているのが美しいですね。
季節を感じます。

また、このだしを入れる瓶も面白いですね!
こんな長い瓶見たことないです。
この桶のための特注品なのでしょうね。

すべて食べ終わった後、呼び鈴を押すとデザートをいただけます。

昨日夕食でいただいたみかんの麗紅を今回もいただけました。

朝から満腹になり、とても満たされた気持ちになりました。
以上で、料理宿いずのうみの紹介を終わります。
伊豆高原駅近辺の宿をお探しの方は、はなのもりクラリスもおすすめです。
是非ご参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。