令和4年9月に訪れた新千歳空港ANAラウンジのようすについて紹介します。
ANAラウンジに入室するには特定の条件があります。のちほど「入室条件」で解説します。あまさわは「SFCステータス」で利用しました。
- 場所
- 営業時間
- 入室条件
- 内観(座席)
- 内観(雑誌エリア、スマホ通話エリア等その他設備)
- 提供される飲み物・食べ物
- ANAラウンジ利用のメリットとデメリット
Contents
ANAラウンジとは?
ANAが所有・運営する航空会社ラウンジのことです。
保安検査場通過後、飛行機の搭乗時刻ぎりぎりまでゆっくりくつろぐことができるのでおすすめです。
飲み物(酒類含む)やスナック等が提供されています。
食べ物は「おつまみすなっく」のみの提供です。
利用には各種条件があります。
後ほど「入室条件は?」の項で説明します。
新千歳空港ANAラウンジの場所は?
新千歳空港のANAラウンジは
2階出発フロア7番搭乗口付近
です。
電車利用の方は、新千歳空港駅到着後2階の出発フロアまで上がります。
新千歳空港駅改札口は地下1階なので、ここから2階まで上がる必要があります。
2階到着後、保安検査場を通過します。
ラウンジには保安検査場を通過しないと入れないのでご注意ください。
保安検査場を通過すると元のエリアには戻れないのでご注意ください。
こちらが新千歳空港2階出発フロアの全体図です。
ラウンジに行くには保安検査場Bが最も近いです。
ANAラウンジ周辺を拡大した図です。
確かに7番搭乗口付近にあるようです。
実際の写真がこちらです。
こちらが7番搭乗口です。
そしてこの向かい側にANAラウンジの入口があります。
他の空港のANAラウンジと同様に、案内が極めて少ないです。
あえて目立たせないようにしているのではないかというくらい案内がないのでご注意ください。
そして、ラウンジの入口は2階ですが、この先エスカレーターを上るため、ラウンジ自体は3階にあります。
新千歳空港ANAラウンジの営業時間は?
- 午前6時30分から午後9時45分ごろまで
ANAの公式ホームページによると「6時半~最終便出発まで」と記載されています。
新千歳空港発の最終便は午後9時45分発新千歳羽田便(NH0988便とNH4744便)です(令和4年9月現在)。
よってこの便の出発時間まではラウンジを利用できるということになります。
また、新千歳空港の始発便は7時30分発の新千歳羽田便(NH0050便)及び新千歳関西便(NH1710便)です。
搭乗時刻の15分前にラウンジを出るとすると、45分(6時30分から7時15分)ほどくつろげる計算になります。
新千歳空港ANA入室条件は?
残念ながら、ANAラウンジ(本館北)には誰でも入室できるわけではありません。
いくつかの利用条件があり、それらを全て満たす場合のみ入室が可能です。
その条件について説明します。
結論から言うとこれから紹介する条件1及かつ条件2のいずれか1つを満たすことで入室が出来ます。
条件1 ANAグループ運航便またはコードシェア便にANA便名で搭乗(予約)
条件の1つ目は、「ANAグループ運航便またはコードシェア便にANA便名で搭乗(予約)」することです。
公式ホームページにも同様に記載されています。
つまり、日本航空(JAL)やスカイマーク(SKY)、スターフライヤー(SFJ)等の他社便を予約している人はANAラウンジを利用できないということです。
ANAとしても「自社便を利用しているお客さんにサービスを還元したい」という気持ちが当然あるため、これは納得の条件です。
ただし例外があります。
それが、次の「コードシェア便にANA便名で搭乗(予約)」する場合です。
コードシェア便(共同運航便)とは2社以上の航空会社によって共同運航されている便のことです。
今回の場合はANAの便名で提携航空会社によって運行されている場合のことをいいます。
一般的に、便名の数字が4ケタ(千の位が0以外)の便はコードシェア便です。
コードシェア便についてはANA経由でもコードシェアの相手会社経由でも予約は出来ますが、ANAラウンジを利用する場合は、ANA経由(ANAのホームページ等)で予約する必要があります。
例)NH4715便(ANAとAIRDOとのコードシェア便)、NH3841(ANAとSFJとのコードシェア便)等
令和4年9月現在ANAは8社の航空会社とコードシェア便を運航しています。ANAとコードシェア便を運航している会社については以下の公式ホームページをご覧ください。
こちらはあまさわが登場したANA4716便(新千歳発羽田行)です。
機体はAIRDOの運行ですが、ANA便として予約がなされています。
下の写真はあまさわのANAアプリの予約画面です。
ANAアプリにANA4716便として表示されていますね。
下には小さく「AIRDO運行」とも書かれています。
このようなものをコードシェア便といいます。
そして、もう一つ重要なことがANAラウンジを利用したい空港からの出発便を予約する必要があるということです。
上の写真の例ではANA4716便(新千歳発羽田行)をコードシェアの例として紹介しましたが、行き(新千歳発羽田着)はJAL便に搭乗し、帰り(羽田発新千歳着)はANA便に搭乗する予定の場合、行きの日に新千歳空港のANAラウンジは使用できません。
ANA便に搭乗する人が搭乗する空港で搭乗するまでの時間をゆっくりとくつろいでもらうためのサービスがラウンジサービスという位置づけです。
新千歳のANAラウンジの使用を希望する場合は、新千歳空港発のANA便(コードシェア便)を予約する必要があります。
行きはJAL便、帰りはANA便に搭乗する場合は、羽田空港のANAラウンジを帰りの日のラウンジオープン時刻から帰りの搭乗時刻まで利用できるということになります。
上の例で出したスターフライヤーもANAとコードシェアをしているため、ANA便名で予約をすれば運行会社(機材)がスターフライヤーでもその出発空港のANAラウンジを利用できます。スターフライヤーは座席の間隔が国内の航空会社の中で最も広く非常に快適であまさわもよく好んでコードシェア便として利用しています。
条件2 会員ステータス等
2つ目の条件が会員ステータス等です。
まずは、会員ステータスについてご紹介します。
会員ステータス
ANAには上級会員制度があります。
ANAラウンジを利用できるANAの上級会員ステータス一覧は以下のとおりです。
下にある「PP」とはプレミアムポイントの略です。後ほどご説明します。
- ダイヤモンド(10万PP以上獲得/年)
- プラチナ(5万PP以上獲得/年)
- スーパーフライヤーズ(SFC)(プラチナ取得後SFCカードに入会)
- スターアライアンスゴールドメンバー(すでに海外のスターアライアンス加盟航空会社で上級会員ステータスを保有)
- ミリオンマイラー(LTマイル100万マイル以上獲得)
- ANAカードプレミアム(クレジットカード)を保有
上のいずれかのステータスを取得し、上段で説明した羽田発のANA便を予約していれば、ANAラウンジを利用できます。
ざっくりいうと、①から⑤までのステータスはANA便(もしくはANAコードシェア便)に乗りまくれば取得できます(ただし⑤は尋常じゃないほどの搭乗を要するので⑤になる前に①から④は全て達成できます)。
⑥はカードの保有するだけなので、入会すればステータスは保有できます。
順番に説明します。
ダイヤモンドとプラチナ
ダイヤモンドとプラチナとはともにANAの上級会員ステータスの種類です。
そのトップがダイヤモンドで2番目がプラチナとなります。
これらのステータスを得るための最もシンプルな方法はANAマイレージクラブの会員となり、プレミアムポイントをためることです。
ステータス獲得には別の方法もありますが、この記事はANAステータスの解説記事ではないので詳細は省きます。気になる方は以下のリンクを見てください。
ANAプレミアムメンバーサービス(ANA公式ホームページ)
プレミアムポイント数と獲得ステータスの関係は以下の表を見てください。
ダイヤモンドステータス | プラチナステータス | スーパーフライヤーズ | |
---|---|---|---|
年間獲得プレミアムポイント (うちANAグループ利用分) | 10万ポイント (5万ポイント) | 5万ポイント (2万5000ポイント) | クレジットカードの年会費の支払のみ |
ステータスの有効期間 | 1年 | 1年 | クレジットカードを保有する限り永年有効 |
まず、プレミアムポイントとはANA便若しくはANAのコードシェア便を利用した際にマイルとは別に積算される独自のポイントの事です。
ANA SUPER VALUE75の料金設定でANAステータスを保有していない人が羽田那覇便を予約したと仮定すると、片道で1476プレミアムポイント貯まります。
つまり、羽田那覇便のみでプラチナステータスを獲得しようとすると
1476プレミアムポイント×34回=50,184プレミアムポイント
となり、羽田那覇間を17往復する必要があります。
ダイヤモンドステータス獲得のためには34往復する必要があります。
獲得できるプレミアムポイント数は予約時の料金設定(SUPERVALUE等)や座席のクラス(プレミアムシートと一般シート)、保有するカードやそのステータスによって大きく異なります。
そして、そのうちの半分はコードシェア便ではなくANA運行のANA便を利用しなければならないということです。
途方もなく思えますが、旅が好きで、飛行機が好きで、ANAが好きなら、やる価値は大いにあると思います。
あまさわもこの方法でプラチナステータスを獲得した経験があります。
スーパーフライヤーズ
続いて、スーパーフライヤーズです。
スーパーフライヤーズとはダイヤモンドもしくはプラチナステータスを現に保有している人が、スーパーフライヤーズカード(クレジットカード)を申し込むことによって、獲得できるステータスです。
カードの種類については以下をご覧ください。
最も安価なスーパーフライヤーズカードはANAスーパーフライヤーズカード(一般カード)で年会費11,275円です。
スターアライアンスゴールドメンバー
スターアライアンスゴールドメンバーは、すでに海外の航空会社で上級会員ステータスを保有している人が該当する可能性があります。
既に海外の航空会社で上級会員ステータスを保有している方は、ラウンジの利用方法等を熟知しているはずなので解説は省略します。
ダイヤモンド、プラチナ、スーパーフライヤーズのステータスを保有すると、自動で着にスターアライアンスゴールドメンバーのステータスも付帯します。
ミリオンマイラー
ミリオンマイラーは文字通りANAのライフタイムマイルを100万マイル以上貯めた人に贈られるステータスです。
ミリオンマイラーがこの記事を読むことも想定していないので、詳細は省きます。
ANAカードプレミアム
最後がANAカードプレミアムの保有です。
最低年会費77,000円以上のANAプレミアムカードを保有すればANAラウンジを使用することができます。
ただ、個人的にはANAラウンジ入室のためだけに年間77,000円以上の支出をするのは勿体ないと思っているため、この方法はあまり推奨しません。
同じ金額を支払うなら、そのお金で素敵なホテルに泊まったり、美味しい食事を味わいたいと思っています。
ここまでが、会員ステータス等の説明です。
次からそれ以外の方法をご紹介します。
会員ステータス以外
プレミアムクラスの予約
まず、プレミアムクラスの予約という方法があります。
コードシェア便にはプレミアムクラスの設定がないため、ANA便利用に限った方法になります。
一般的にプレミアムクラスは通常のシートの1.5倍から2倍の料金が設定されています。
が、利用予定のラウンジがある空港発便のプレミアムクラスを予約した時点で、出発空港のANAラウンジを利用することができるようになります。
プレミアムクラスは確かにやや高価ですが、ANAラウンジを試しで利用するにはこの方法が一番簡単かもしれません。
プレミアムクラスを予約さえすれば自動的にラウンジの入室要件が与えられます。
ANA SUITE LOUNGE ご利用券
全くステータスのない人がこれを利用する場合には、知人からもらったりインターネット等で購入するしかありません。
ANA SUITE LOUNGEご利用券は一般に販売されているものではなく、上級会員が一定の条件を満たした場合に配布されるものだからです。
しかも、これがあればANAラウンジより一つ上のクラスのANA SUITE LOUNGE を利用できるので、これを保有しているのにANAラウンジ(本館北)を利用する意味はないと思います。
いずれにしろ、このご利用券があればANAラウンジを利用することが出来ます。
有料ラウンジサービス
今まで紹介した利用手段は全てラウンジの利用自体に金銭が発生するものではありませんでした。
これは単純に1回の利用に3,000円支払うというサービスです。
ですが、インターネット等で申し込みをした後、空港のカウンターで3,000円を支払いクーポンを入手し、クーポンをラウンジに提出するという手続きが発生します。
少し手間ですが、お試しでANAラウンジ利用するにはこれが最も安価な方法となると思います。
長くなりましたが、以上で紹介した「条件1」かつ「条件2のいずれか1つ」を満たすことでANAラウンジを利用することが出来ます。
新千歳空港ANAラウンジの内観(座席)は?
続いてANAラウンジの座席を紹介します。
先ほどの7番搭乗口の向かいの入口を入ると、ANAグッズが展示されたエリアがあります。
かわいらしいグッズがたくさんあります。
ここからエスカレーターに乗り3階へ上がります。
エスカレーターを上ると、ラウンジのカウンターがあります。
こちらのカウンター上の端末に保安検査場通過時と同じチケット等をかざし、「welcome」と表示されたら入室出来ます。
中に入るとまず苔山のあるテーブルと、大きな窓辺のカウンターが出迎えてくれます。
苔山は隈研吾氏の作品だそうです。
窓辺のカウンターは非常に眺めも良く爽快感抜群です。羽田空港のANAラウンジと違い、新千歳空港のANAラウンジは窓辺の席の眺めがいいのでおすすめです。
苔山テーブル越しに窓側を眺めてみます。
青空ときれいな雲が並んでいます。
とても天気のいい日ですね。
新千歳空港のANAラウンジは右側に広く、横長の形をしています。
窓からはJRの貨物が走っている様子なんかも見ることができますよ。
右奥に進むとデスクタイプの席があります。
作業スペースに使えそうですね。
席はこんな感じです。
さらに右奥に進むとソファエリアがあります。
ゆったり腰かけられてリラックスできますね。
窓辺の席もカウンターからソファ席に代わっています。
ソファ席はこんな感じです。
ソファといいつつ椅子は沈み込むタイプではなく、ある程度の硬さがあるタイプです。
こちらもソファ席です。
こちらが一番奥の窓際のゾーンです。
高さの低いソファ席が並んでいますね。
そして下の写真が上の写真の向かいにある一番奥のソファゾーンです。
こちらの椅子はクッションが大きく柔らかいためおすすめです。
どかっと腰かけてゆったり出来ますよ。
以上が新千歳空港のANAラウンジの座席の紹介です。
内観(その他設備)
続いて設備の紹介をします。
新千歳空港のANAラウンジのマップは以下のとおりです。
まず入室してすぐに荷物を預けられるロッカーがあります。
こちらがそのロッカーです。
暗証番号を設定して鍵をかけるタイプのようです。
続いて奥左側に、携帯電話通話ブースがあります。
3ブースあります。
中はこのようになっています。
コンセントと小さな台があるので、通話しながら充電も可能ですね。
この携帯電話ブースの一番奥にコピー機があります。
ビジネス利用時も安心です。
ラウンジの座席の反対側(窓と反対側)にはトイレもあります。
広い多目的トイレもあります。
男子トイレは個室4つと小便器4つが設置されています。
個室の数が多いと安心です。
トイレの隣には喫煙室もあります。
愛煙家の皆さんも安心です。
以上が設備の概要です。
提供されている飲み物・食べ物
新千歳空港ANAラウンジで提供される飲食物について紹介します。
食べ物は「みっくすすなっくおつまみ」のみの提供です。
まとめると以下のとおりです。
アルコールにはマーカーが引いてあります。
- トマトジュース(ポッカレモン)
- 牛乳
- みっくすすなっくおつまみ(食べ物はこれだけです)
- 紅茶3種
- コーヒー(hot/ice)
- エスプレッソ
- カフェラテ
- カプチーノ
- アメリカ―ノ
- アイスラテ
- 氷
- ペプシコーラ
- ペプシゼロ
- ジンジャーエール
- デカビタ
- 炭酸水
- 緑茶(ice)
- オレンジジュース
- 青汁
- 博多の華(むぎ焼酎)
- 白金乃露黒(いも焼酎)
- メーカーズマーク(ウイスキー)
- ニッカレアオールドスーパー(ウイスキー)
- 角ハイボール
- アサヒスーパードライ
- サッポロクラシック
- パーフェクトサントリービール
全体的なラインナップは羽田空港のANAラウンジと変わりません。
特長は羽田空港だと「サッポロ黒ラベル」なのが、新千歳空港のANAラウンジだと「サッポロクラシック」になるところでしょうか。
ラウンジでご当地感を味わえてとても嬉しいです。
羽田空港のANAラウンジにあるキリンビールが新千歳空港のANAラウンジにはありません。
ANAラウンジは臭いのきつくない食べ物であれば持込みが出来ます。豊富な種類の飲み物と一緒に自分の好きなものを食べながらゆっくりできるのはとてもうれしいですね。
ANAラウンジ新千歳空港利用のメリットとデメリット
最後に新千歳空港ANAラウンジ利用のメリットとデメリットをご紹介します。
利用のメリット
- 全座席にコンセントがある
- フリードリンク(飲食物持込み可能)
- 窓のそばに座席があり非常に眺めが良い(羽田空港のANAラウンジとは違う)
- 搭乗時刻ぎりぎりまでくつろぐことができる
一番のメリットは全席にコンセントが配備されているので、余裕をもって充電できる点でしょう。
空港によってはフリーの充電エリアが限られていることもあります。
携帯の電池切れは死活問題なので、確実に充電出来る安心感は大きいです。
アルコールも含めて飲み物が飲み放題なのは嬉しいです。
充電の便利さと飲み物飲み放題だけでも利用価値があると思います。
利用のデメリット
- フロアが3階のため出発ロビーからさらに1つ上の階に移動する必要がある
- 人が多いことがある
- そこまで広くない
- 酒飲みがうるさいことがある
- ぎりぎりまでくつろぎすぎて搭乗時刻に遅れがち
どれもそれほど大きなデメリットではありません。
強いて言うならば新千歳空港は出発ロビーの座席の数が多く、非常に快適です。
一方で、ANAラウンジがものすごく混んでいることも多々あります。
なので、無理にANAラウンジにこだわらず一般エリアとバランスよく使うのがいいんじゃないかと思います。
これで新千歳空港のANAラウンジの紹介を終わります。
この旅行であまさわは以下の場所も訪れました。
北海道旅行を検討する際にはぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。